前編>「頑張れ」は最もいけない言葉!

患者さんにタブーとされている言葉は「頑張れ」です。
意外かもしれません。

たとえば、怪我をしてしまってリハビリしている患者さんに「頑張ってね」と言ったとします。
患者さんは「ありがとう、時間がかかるかもしれないけど頑張るよ」と笑ってくれると思います。
ところが、うつ病の患者さんに「頑張ってね」と同じ言葉をかけたとしましょう。
患者さんはこの時どんな気持ちになっているかわかるでしょうか。
「これ以上、何をどう頑張ればいいの?」
これが患者さんの正直な気持ちです。

うつ病患者さんの心はすでに頑張りすぎていっぱいいっぱいなのです。
「いつ、どうしたら社会復帰できるのか」
「どうしたら良くなってくれるのか」
「体の症状が辛い」
「元気がいつまでたっても出ない」
「治るんだろうか」
「家族や周りに申し訳ない」
「いっそ消えた方がいいんだろうか」・・・
頑張って頑張って考えて、頭の中はいつも考え事でいっぱいになっています。

そこに「頑張れ」と言われたら、これ以上何を頑張れというんだ、と深刻に考えてしまうことになります。
軽い気持ちでかけた「頑張れ」でも、患者さんは大きく傷ついてしまうのです。
励ますつもりで言った一言かもしれません、「頑張れ」は口にしやすい言葉ですから。
ただ、うつ病患者さんにだけは、軽くかけていい言葉ではないのです。

初めに

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前編

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中編

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私の体験記・その教えは破滅の道へ

後編

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私の体験記・心を守るために周りを見下す
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私の体験記・失敗に終わった賭け
私の体験記・心理学を学んだ訳
うつ病の人がもつ独特の考え方とは?
両親を批判してもいいのです。
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その他

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