前編>接し方を間違えたある家族の例

もしも家族が間違った接し方をしたらどうなるでしょうか。私の経験をお話しします。


もともと私と両親は別に仲が悪いわけではなく、普通に接していました。
時には喧嘩もしましたが、でも両親は分かってくれると信じていたのだと思います。
しかし、私がうつ病と診断された時、母は怒り、父は疑いました。
うつ病にかかったということは、しばらくの間薬をのんだり定期的な診察を受ける必要があるのでお金がかかります。
それが母の怒りを買いました。

当時まだ働きに出られる年齢ではなかった私は「申し訳ない」という気持ちと
「病気になってしまったのだから仕方ないじゃないか」という気持ちの間を彷徨いました。
それは、私のうつ病を悪化させるきっかけとなりました。
父は「うつ病なんて、気持ちで治るものなんじゃないか」という考えを引きずっていました。
しかし、すでにお話したとおりうつ病は自分の気持ちひとつでどうにかなる病ではありません。
私は次第に「そうか、両親にとって自分は邪魔なんだ」と思うようになりました。
「自分がいなくなれば、どれだけせいせいするんだろうな」と。

何より「いなくなる(自殺する)」ということは、自分が苦しみから解放されます。
この世界にいらない私がいなくなれば、みんなも嬉しい、私も嬉しい、万々歳ではありませんか。
「自殺が馬鹿げた行為だなんて、よほど幸せか何の苦労もない人が言える言葉なんだ」と強く憎悪の気持を持ちました。
やがて、実際に死に方を考えるようになっていきます。
だって、自分なんていなくていい存在、と決めつけてしまっているのですから。

初めに

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無理やり元気になることは可能?
心の病に思い当たる節はありませんか?
治療でどうして過去を話さなければいけないの?
人生の落し物とは一体!?
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カウンセリングって難しいこと?
心のほとんどは自分でもわからない!?
薬を飲むとき大事なことは?
ご家族の心構え

前編

接し方を間違えたある家族の例
何よりも大事なのは、ご家族の理解
怠けなんてとんでもない暴言!
気晴らしは逆効果!?
気晴らしは逆効果!?その2
薬はご家族が管理しましょう
死にたいという気持ち
「死にたい」は「生きたい」?
「頑張れ」は最もいけない言葉!
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家事ができることはすごいことなのです。
良い眠りのためのアドバイス!
心を元気に導いてくれる食べ物とは?

中編

家族の一言は患者さんを殺すナイフになる。
最も危険なのは回復期!?
認めてください、頑張っていること
学生さんの強い味方は保健室
抱え込まないで、助けを求めてください!
自らを傷つける人の心理
パニック障害とは?
パニック障害とは?その2
更年期障害でも気分は落ち込む?
分かっていてもやめられない強迫性障害
分かっていてもやめられない強迫性障害その2
私の体験記・幼稚園時代
私の体験記・その教えは破滅の道へ

後編

私の体験記・大人は助けてくれない
私の体験記・友達は簡単に裏切る
私の体験記・心を守るために周りを見下す
私の体験記・悪い部活に入った場合
私の体験記・部活動で失ったもの
私の体験記・今さら響く「落し物」
私の体験記・自分の病名を知る
私の体験記・心休まらない環境の中で
私の体験記・失敗に終わった賭け
私の体験記・心理学を学んだ訳
うつ病の人がもつ独特の考え方とは?
両親を批判してもいいのです。
最後に、「うつ病は治る病気」

その他

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